A 個人・法人にかかわらず、基本的には誰でも申し込みできます。
ただし、金融業・投機的事業、一部の遊興娯楽事業等は融資対象外業種として、貸出しに応じられないケースがあります。
A 日本政策金融公庫の場合は、個人であっても法人であっても、どちらも融資の対象になります。
ただし、民間金融機関であれば、圧倒的に法人の方が有利と言えます。法人経理の透明性や信頼性の高さなど様々な要因がりあますが、一つは銀行担当者にとって、法人の決算書の方が馴染みがあって、目利きしやすという事情もあります。また、保証人が不要な融資制度であれば、法人の場合は代表者が連帯保証人になる必要はありません。
しかし、個人の場合、連帯保証が不要であっても借りる本人ですから、事業を止めた場合には破産免責を受けない限り一生ついて回ります。このような事情を考慮すれば、個人事業主よりも法人化した方がメリットが高いとも言えます。
A 一般的には、個人事業であれば開業前。
法人の場合は、会社設立後-営業開始前の間がベストタイミングといわれています。
A 創業融資は消費者金融などとは異なり、時間を要します。申し込みから実行まで短くとも1か月は要します。過去の実績がなく、将来の創業計画に基づき融資の審査をしなければならないので、どうしても時間がかかってしまいます。創業までのスケジュールを早い時期に立てて、資金が必要な時期に間に合うように創業融資の申し込みをされるべきでしょう。
A 創業資金の追加融資はとても難しいと考えて下さい。少なくとも決算が一期は終了し、創業後の実績が把握でき、。決算書による格付けが実施できないと追加の融資を受けるのは困難です。創業したばかりの会社は、創業融資の追加融資を受けることが困難である以上は、創業融資で得た創業資金の範囲内で事業を軌道に乗せる必要があります。綿密で実行可能な損益計画や資金繰り計画を立て、慎重に会社を経営する必要があります。
A 自己資金の額や事業の内容、売上・利益計画の数値的根拠など総合的に判断されます。
一般融資においては、決算書などの経営実績から返済能力を判断します。しかし、新規創業の場合は、過去の実績がないので、創業のためのノウハウや過去の経歴、事業計画書などによって審査します。いずれも創業計画書(事業計画書)を作成したうえで、その内容を具体的に説明できるかどうかが重要なポイントです。
A 創業時は「自己資金」がどれくらいあるのかがとても重要です。
創業時に必要な資金の全てを自己資金で賄うことができれば、それに越したことはありません。しかし、それは理想で実際には他人から借りることになるケースが殆どです。創業時に必要な金額のうち、自己資金の占める割合が、多ければ多いほど融資審査は有利になります。一般的には、必要な投資額の最低半分を自己資金で準備するのが理想と言われています。
ただし、それも実際には、業種や業態、事業計画の内容などによって大きく変わります。例えば、無担保・無保証人で借りられる日本政策金融公庫の「新創業融資制度」では、申請の条件として、「創業資金の3分の1以上の自己資金を確認できること」と決められていますので、この場合はそれを満たさないと申請できません。しかし、その他の融資制度は明確に自己資金の割合を決めているわけではありません。
A 日本政策金融公庫には「新創業融資制度」と呼ばれる無担保・無保証人で融資を受けられる制度があります。ただし、普通の融資より金利が1.2%上乗せされることや、自己資金の要件(創業資金の3分の1以上の自己資金を確認できること)を満たさないと申込みできないなどの条件があります。
A ノンバンクから高利の借入があることが銀行に発覚すれば、まず融資には応じてもらえないと思った方がいいでしょう。
ただし、日本公庫だけは例外で、ノンバンクからの借換え相談に応じてくれるケースがあります。
A 親からの資金援助だからといって自己資金扱いになるとは限りません。返済義務がないことが要件となります。資金援助がおこなわれた経緯を把握し、実際に返済が行われておらず、かつ贈与契約書や贈与税の申告書写しなどの書類によって贈与されている事実が裏付けられれば、自己資金とみなされます。
A 運転資金は、開業費用や事業が軌道にのるまで会社を運営するための経費に充てられます。事業の内容によって異なりますが、平均的には1~2か月分の経費総額が妥当な水準でしょう。それ以上の、たとえば3か月分近い運転資金が必要であるならば、売掛金の回収期間が長いとか、在庫資金が必要であるとか、説得力のある合理的な理由が必要です。
A 残念ですが、役員の中に信用事故歴のある方がいる会社は、融資の対象から外されてしまいます。
厄介なのは上記の場合、金融機関の方から融資申請却下の理由を説明してくれることはないため、役員中に自己破産経験のある者がいることを代表者が知らない時に、それを突き止める術がないことです。
A 銀行は、設備資金として貸付けたお金が目的通りに使用されているかどうかを追跡調査します。
その際に目的外の使用が発覚すれば、融資金の返還を迫られることもあり、少なくとも次回の融資申請に著しく不利になりますので、資金使途は絶対に厳守するようにして下さい。
A 一度、断られたら、再び申し込みすることはできないというルールはありません。一度、創業融資がおりなかった案件でも、貸出しができなかった原因が改善されれば、創業融資をうけることはできます。
ただ、融資を断られた場合に早急に問題点が改善できることはまれです。創業融資がうけられるようにするためには、相当の期間をかけて、問題点の解消に取り組まなければならない場合がほとんどです。すぐに再申し込みをして創業融資がうけられるようであれば、最初から審査を通っていたはずです。創業融資の審査を再度、受けるためには、実質的には、半年以上の期間を開ける必要があるのが一般的です。
A 可能です。両社の融資に同時に申し込んだからといって、融資を断られるということもありませんし、減額されるということもありません。日本政策金融公庫と制度融資に同時に申し込んでもそのことを報告しなければならないという要件も設定されていません。